チェンマイの廃寺を訪ねて

ワット・パン・サオ


場所:スワンドーク(マハーラート)病院の中。お堀の西側外を走るブンルアンリット通り沿いの一番北側にある病院の入口から100mほど進んだ右手。



市内西部、スワンドーク病院の中にある廃寺ワット・パンサオの写真 チェンマイ最大の総合病院であるスワンドーク(マハーラート)病院の敷地の中にある廃寺。病院の中、というとちょっと訪れにくい雰囲気があると思われるかもしれないが、この廃寺の前を通る道は、シリマンクラーチャーン通りからお堀沿いに、ステープ通りを通らずに出れる抜け道となっていてバイクなどが頻繁に通るので、あまりそういった心配は必要ない。
 以前は荒地のような状態の土地にチェディ(仏塔)がポツンとたたずんでいるような状態だったと記憶しているが、近年ほかの廃寺と同様整備が進み、現在は周囲には芝や花が植えられ、タイ語・英語表記の説明書きも設置されている。
 寺院名のパンサオは、北タイ方言の“1,000の窯”という言葉が転じたものと考えられている(1,000の窯を意味する北タイ方言のパンサオと、現在の寺院名のパンサオとは綴りが異なる)。
 この寺院は、ワット・スワンドークのヴィハーン(本堂)に安置されている“プラ・チャオ・カオ・トゥー”として知られている仏像を製作したとされる“プードン”という名の仏師によって寄進されたと言われている。
 写真でもわかる通り、現在はチェディだけが残されているが、これは外側の仏塔で、内部には14世紀以降のハリプンチャイ様式の影響を受けた八角形の基壇に据え置かれたもうひとつのチェディが存在しているらしいが、それを実際に見ることはできない。また、外側のチェディには溝が掘られた蓮をかたどった基壇の上に建てられており、2つの円環線で飾られていたらしいのだが、仏塔はあちらこちらが崩れて失われてしまっており、どちらも確認することはできなかった。頂上部は、おそらくそれと同じような形をしているのであろう円環線の飾りで囲まれている。
 この寺院そのものの歴史は、ラーンナー王朝初期のパー・ユ王(ワット・プラシンを建立した)からその息子のクー・ナ王の間にまでさかのぼることができるが、現存するチェディは、おそらくそれよりも若干後の時代に建立されたものであろうと考えられる。

 病院の中にこうした廃寺がある、というのがいかにもチェンマイらしい、という気がするが、この街には役所や学校、動物園や一般の民家の中にも廃寺があり、ここのロケーションが特段珍しいというわけでもない。何か特に際立った特徴があるわけではないのでわざわざ訪れる価値はないかもしれないが、近くまで来たなどついでがあれば立ち寄ってみてもいいだろう。
【2008年7月】



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