チェンマイのレストラン(チェンマイ(北タイ)料理の味わえる店)



カーオソーイ・バーンヤーン(パーパーソーイ:棒状麺のカーオソーイ)


場所:チェンマイ市内やや南部、チェンマイランドという新興商業街の中



チェンマイにある雲南系麺類の店、カーオソーイバーンヤーンの店内 ナイトバザールのあるチャーンクラーン通りを南下した先のチェンマイランドと呼ばれる小さな新興商業街の中にある、カーオソーイとパーパーソーイ(棒状麺のカーオソーイ)が有名な知る人ぞ知る店。

 店は、旅行者でも比較的行きやすいロケーションだ。ナイトバザール南端のチャーンクラーン通りとシードーンチャイ通りとの交差点から前者を1.5kmほど南に進むと右手に7-11があるので、その角の中央分離帯に緑色のカシコーン銀行やたくさんの店の看板が立てられている道がチェンマイランド通りなので、それを入って500ほど行った左手になる。あるいは、マヒドン通りからチェンマイランド通りに入って(チャーンクラーン通り側と同様中央分離帯には多数の看板が出ており、また入ったすぐのところには白いゲートがある)100mほど行った右手になる。最初の四つ角を越してすぐなのだが、中央分離帯があるためバイクや車の場合は2つ目の四つ角まで行ってUターンしなければならない。間口は狭いが、日本語を習っている娘さんがつけたというカタカナで店名が書かれたボードが下げられたピンク色の日よけと道路沿いに出ている料理の写真付きの「美味小吃」と漢字で書かれた看板が目印になるので迷うことはないだろう。なお、トゥクトゥクやソンテオでお店に向かう場合は「チェンマイ・レーン(ド)(タイ式発音のチェンマイランド)」と言うと通じやすい。
 店内は非常にこじんまりとしており、正面と左手はキッチン、奥が8人ほどが座れる大テーブル、右手には4人がけのテーブルが4つほど並んでいるだけだ。店と歩道の間のスペースにも屋外席がある。テーブル上には無造作に調味料や箸、スプーンなどが置かれており昼時など混雑している時は食器がなかなか片付かないこともある。
 壁に貼られている基本的なメニューには、カーオソーイ(ガイ=鶏肉またはヌア=牛肉)、クエティオ・センヤイ=太米麺(ガイまたはヌア)、クエティオ・センレク=細米麺(ガイまたはヌア)、パーパーソーイ=棒状麺のカーオソーイ(ガイまたはヌア)しか書かれておらず、それぞれにガティ(ココナツミルク入りスープ)かナムサイ(クリアスープ)を選択することができる。また普通盛り(タンマダー)と大盛り(ピセート)もあるが、よほどお腹が空いているとかでなければ普通盛りで十分だと思う。
 個人的な圧倒的お勧めは、パーパーソーイ・ヌア(牛肉煮込み乗せ棒状麺)だ。自家製だという玄米から作ったパーパー(棒状麺)は、かなりしっかりとした歯ごたえがあり、もちもちとした食感がたまらない。タイの(というか日本以外の国はたいていそうだが)麺は日本のラーメン類に慣れた人からするとコシがない、と感じられることが多いのだが、この店のパーパーは形こそ細長くないもののそのコシに近いものがある。そして、このパーパーにまた実によく合うのが、ゴマがたくさん入ったスープだ。詳しい作り方などはわからないが、出汁がしっかり取られているのに雑味がほとんどなく、さわやかというような印象すら与えてくれる。付け合わせには、元々は雲南のものらしいパッカードーン(高菜)の唐辛子漬け、ホームデーン(紫玉ねぎ)、マナオ(ライム)が出てくるが、これらを加えてもスープの味がぼやけることがなくむしろより風味を引き立ててくれ、いつ食べてもほれぼれしてしまう。十分煮込まれてホロホロになった牛肉も、またこのパーパーソーイにぴったりだと思う。
チェンマイにある雲南系麺類の店、カーオソーイバーンヤーンのパーパーソーイヌア この絶妙な味を楽しむには、スープはぜひココナツミルクの入らないクリアスープのナムサイを選択してほしい。お店のご主人である女性も、はっきりとは勧めてはこないものの、ガティを注文する客には明らかに「う~ん」というようなちょっと不満げな顔をするし、実際にパーパーソーイやカーオソーイを注文する客のほとんどはナムサイを選択している。
 なお、パーパーはたくさん作ることができないのか、あるいは保存があまりきかないのか品切れの時も多い。そんな時には、カーオソーイもまったく悪くない。パーパー同様自家製だという麺は、一般の店とは異なり結構な細麺でさっぱりとしたスープにこれまたよく合っている。自分は、「***の店に行くなら食べるのは+++」とだいたい決まっていて、お目当ての料理がない場合はその店で食事を取らないことも多いのだが、この店の場合はパーパーソーイがない場合でもカーオソーイがあれば必ず食べて帰るほどだ。
 
 麺類以外にも、饅頭(肉まん、あんまんの2種あり)がキッチン脇の小さな蒸し器の中に入っていることがあり、麺のほかにもう少し食べたたい時にはおすすめできる。さらに、デザートとしてブアローイ・バーンヤーンをぜひ試してほしい。一般的な甘味ショップで出てくるタイのブアローイとはまったく別のもので、店内の壁に貼ってあるメニューに湯圓(国がまえに員)と漢字で書いてあるとおり、馬の蹄が泥にまみれている様子を表現するようにあずきの入った団子に黒蜜、きなこ、ごまをふりかけてある。この湯圓は清朝時代に有名になったと台湾で聞いたことあり、もちろんその当時はどんな味だったかのは知る由もないのだが、素朴でやわらかな甘味は何となく昔の雰囲気を漂わせている気がする。ほどよい甘さがカーオソーイ、パーパーソーイにピッタリで、結構品切れのことも多いのだが、もしあったらぜひ注文してみよう。

 当地の事情に詳しいお友達の話によれば、店名のバーンヤーンはチェンマイから150kmほど北のファーン郡、ドーイ(山)・アンカーンのふもとにある国民党3軍系のイスラム教徒雲南中国人(ジンホー)が住む村から名づけられているそうだ。おそらく店主のおばさんの出身がそこなのだろう、食事をとっているお客との会話は中国語(雲南語?)である場合が多く、店内でまったくタイ語が聞こえてこないことすらある。
 チェンマイでありながらチェンマイではないようなちょっと不思議な感覚にとらわれながら、これまたチェンマイで普通に食べられるものとは明らかに一線を画しているカーオソーイやパーパーソーイを食べてみるというのもまた楽しいものだ。トゥクトゥクやソンテオもつかまえやすく、食後は散歩がてらナイトバザールまで徒歩で帰っても30分ほどのロケーションなので、自前の足を持たない旅行者でも行きやすい。
 営業時間は不明だが、基本的にお昼前後の営業となっている。店のあるチェンマイランドで働く人たちがランチをとりに来るので12時過ぎは混み合っており、混雑が終わった13時ごろに行くと麺(特にパーパー)が品切れになっていることも多いので、できることなら12時前に店に入ることをお勧めする。
【2017年4月】



管理人も会員で、タイの空港ラウンジをよく使います




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