チェンマイのレストラン(チェンマイ(北タイ)料理の味わえる店)



パーパイ(パーパーソーイ:棒状麺のカーオソーイ)


場所:ピン川左岸、ナーワットケト・ソイ1をフローラル・コンドのほうから来て、道が右に大きく曲がったすぐの右側



チェンマイ市内東部にあるパーパーソーイ(棒状麺のカーオソーイ)の店、パーパイの外観 ピン川左岸のサンパコーイと呼ばれるエリアのイスラム教徒居住地区の中にある、“パーパーソーイ”と呼ばれる棒状の麺を使ったカーオソーイを出す、今のチェンマイでは珍しい食堂だ。
 
 店はチェンマイが初めての人には大変わかりくい場所にあるが、行き方は大きく3つある。
 一番わかりやすいのは、ピン川左岸を走るチャルンラート通りのレストラン、ザ・ギャラリーの斜め向かいにあるソイ(路地)を進むとすぐに突き当たるので左折、またすぐ右折してナーワットケト・ソイ1に入り、右手にチェンマイ有数の高級コンドミニアムであるフローラル・コンドを見ながらさらに行くとほぼ90度に道が右折するのでそれを曲がったすぐ右側、という方法であろうか。2番目はケーオ・ナワラト通りをチャルンラート通りとの交差点(ナコンピン橋西詰)からスーパーハイウェイ方向に進み、右手の1本目(ソイ・ナーワットケト)、2本目(ケーオ・ナワラト通りソイ2)、3本目(ケーオ・ナワラト通りソイ2)のいずれか路地を入って行きナーワットケト・ソイ1に突き当たったら左折という方法。3番目は、バムルンラート通りをチャルンムアン通りとケーオ・ナワラト通り双方の交差点からのほぼ中間にあるソイ2(通称ソイ・サユリ)に入ってサユリ・エンターテイメント・コンプレックスを過ぎ少し進み、右手最初の路地を右折するとそれがナーワットケト・ソイ1になるのでそのまま100mほど行って道が大きく左折(突き当りはコンビニ)するすぐ手前左側となる。
 店は1階のシャッターがイスラムの象徴でもある緑色に塗られた長いホンテオ(タイ式タウンハウス)の一角にあるが、看板も何も出ていないうえ周囲には似たようなカーオソーイの店が複数あるため、迷ってしまうかもしれない。上記の通り、道が90度曲がる角を右手に右手に見てホンテオと向きあうと一番側にあり、左隣がそろばん学校になっている。店先にサラパオ(饅頭)の蒸し器が置かれているのでそれを目印にするといいだろう。
 チャドル(頭巾)を頭からかぶったおばあさんが一人で経営しているこの店の内部は、入ってすぐ左手が調理場、右手に4人掛けのテーブルが3つ、調理場奥に2つのテーブルをくっつけた8人程度が座れる席が1つという非常にこじんまりとした造りだ。すぐ近くにあるイスラム学校の休み時間やお昼時には学生でいっぱいということも多いが、おばあさん一人ということで片づけまで手が回らず、すべてのテーブルの上が前の客の食べた食器などで埋め尽くされている、なんてこともある。
 壁にかかっているメニューは、シンプルそのもの。カーオソーイ、クエティオ・ゲーン、クエティオ・ナムサイ、パーパーソーイの4種類だけで、カーオソーイとパーパーソーイは具がヌア(牛肉)、ガイ(鶏肉)、ルークチン(つみれ)から選択できる。1杯30バーツ、大盛りが40バーツとなっている。
 あとは店先の蒸し器の中にガイ(鶏肉)、トゥアデーン(小豆あん)、マプラーウ(ココナツ)の3種類のサラパオ(饅頭)があり、カーオソーイの量が少ないこともあって、自分はたいていこのサラパオをひとつかふたつサイドディッシュのように頼むことが多い。こちらは1個5バーツだ。

チェンマイ市内東部にあるパーパーソーイ(棒状麺のカーオソーイ)の店、パーパイのパーパーソーイ・ヌア この店でぜひ試してみてほしいのは、何と言っても棒状の麺を使ったパーパーソーイだ。おばあさんの話によると、手間がかかるので最近では作るところがほとんどなく、チェンマイでもめったに見かけることがない(自分が知っているのはここ以外にもう1軒だけだ)この麺は雲南発祥で、タイではその昔山岳民族がケシ栽培に従事してた頃、畑仕事に行く時に携帯して持って行ったという。おそらく陸稲の玄米、あるいはもしかしたら陸稲に何かの実を混ぜて作られており、白の中にポツポツと茶色いものが混じった芋けんぴのような形をしている。これを麺のように湯に入れて茹で(麺のように細くないので時間がかかる)カーオソーイのスープをかけて供される。また、カーオソーイでは定番の揚げ麺が上に乗せられることはない。弾力はあまりない少しぼそぼそとした感じで、噛むとかなりの歯ごたえがありポロッという感じでふたつに折れる。細長くないので麺を食べているという気はせず、個人的には餅に近いと思うのだが、やはりこれも麺の一種なのだろう。カーオソーイと共通のスープは、ココナツミルクがたっぷり入ったかなり白い色をしているが、口に含んでみると実にあっさりしていて、チェンマイで食べる普通のカーオソーイのスープとはこれまた一線を画している。
 具の鶏肉は、多くの店で出される骨付き下腿肉(ドラムスティック)ではなく一口サイズに切ったもので、おそらくスープとは別にあらかじめ下味をつけて煮込むなどしてあると思われる。牛肉も同様に小さく切られたものが入れられており、口に含むとホロホロと崩れ落ちるくらい十分に煮込まれたものが麺の上に乗せられている。どちらが好みかは人によるだろうが、個人的には牛肉のほうが好みで、3回に2回は牛肉を頼むといったところだろうか。
 パーパーソーイにもカーオソーイと同様付け合わせが出てくるのだが、パッカードーン(高菜漬け)が唐辛子まみれで赤くなっており、見た目は少しキムチにも似ている。これは、メーサーイなどで食べることができるタイヤイ(シャン族)料理と共通の漬物なのだが、おばあさんの話によるとこれもこれも雲南スタイルとのことだ。
 カーオソーイは雲南系の店で多く使われている細めの乾麺でコシはないものの、慣れて来ると普通のカーオソーイとはまた違った食べ物という感じで、これはこれでおいしくいただける。

 普通のカーオソーイは何度も食べており少し目先を変えたいとか、チェンマイで珍しいものを食べたいということがあったら、ぜひこのパーパーソーイを試してみてはいかがだろうか。外国人旅行者があまり訪れるようなエリアではないため店主のおばあさんも英語はできないが、雲南地方出身なので雲南語、北京語ができるそうだ。メニューが少ないので、タイ語ができなくても注文すらできないということはないと思うが……。
 営業時間は不明だが、朝10時ごろから午後3時頃までだったらだいたいオープンしているようだ。なお、12時から12時半過ぎくらいの間は近所の学校の生徒が大勢食事を取りに来ておりほぼ満席なので、避けたほうが無難。
【2014年4月】







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