Pumpuiさんの“チェンマイ&北タイ旅コラム”

日本語


 最近、日本語の堪能なタイ人と話す機会が多い。この場合の“日本語の堪能な”という意味は“日本語を話すことによって、収入を得ることができるレベル”である。つまり、日本語通訳といっても差し支えないくらい流暢に使えるということだ。
 ある日、ひとりの女性と会話していると、どうも“口調が強い”感じが気になってならなかった。命令口調ではないのだが、なんとなくトゲトゲしいというか、少なくとも相手に好感を持たれるような話し方ではなかった。もちろん、実務上はまったく不便なこともなく、かなり気を使っていただいた、と思えるくらいだったのだが……。
 その直後、別の男性と話す機会があった。タイの大学で日本語を学んだ後、数年間日系企業で働き、さらに再び大学院で日本語を学んでいる男性である。男性でもあり、親しみやすいキャラクターもあったからだろうが、こちらとしてもとても話しやすく用件はスムーズに終わった。実務上の話を終えて雑談になった時、「***さん(先ほどの女性)、どうですか?」と彼がたずねてきた。理由を聞くと、「彼女(彼にとっては先輩にあたる)、とても僕には優しくしてくれて、色々教えてくれていい人なんですけど、日本人は彼女のことを怖いっていう人が多いんです。」と話してくれた。おそらく彼がこんなことを話してくれたのは、私が何度か彼と話をしているからだろう。そこで、私は彼女の口調が強いからではないかと、自分の感想をストレートに述べてみた。話す日本語が完璧になればなるほど、我々は相手を日本人とまったく同じだと錯覚してしまう気がする。だが、しょせんネイティブではないのだから、相手に過剰な期待を持つことは禁物だ。
 タイ人ではないが、古い友人に某国で旅行代理店をやっている男がいる。彼は、「日本語は3番目に得意な外国語だ。」と言うし、旅行業をするにあたっては、不自由しない程度に日本語を操る。タイにいる日本語ガイドと比べると日本語能力は若干落ちるかもしれないが、チケットやホテルの手配といったレベルであれば、普通の日本語でこちらの希望を言ってもまったく問題なくこちらの意思は通じる……、そんなレベルだ。話し慣れれば日本語での意思疎通はそれほど難しくはないわけだが、ひとつだけ気になることがある。それは本来「あなた」と言わなければならないところを「あんた」と言うくせだ。どうも、初期の学習段階でこのように間違って覚えてしまったらしく、注意する日本人もいないのか、直そうとする気配もない。その言葉のニュアンスの違いに、あまり気がついていないのだろう。
 そんなことを思い出しながら、自分がタイ語を話す時のことをふと考えてみた。確か、タイに住み始めて1年もしない頃だったと思うが、あるイベント会場に行った時、係員と言い争いになったことがあった。この時同伴していたタイ人に「お前のタイ語は相手を怒らせるタイ語だ。」と言われ、その後のやりとりはすべてこのタイ人にまかせ、トラブルは解消した。以来、タイ語を話す時にはなるべく軟らかく話すように心がけてきたつもりだが、もしかしたら気づかないうちに自分もタイ人を怒らせているのかもしれない、と思う。
 改めて、外国語を話す難しさを痛感する今日この頃だ。



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