郊外の観光スポット

BAAN RAI PAI NGAAM(パ・ダ・コットン博物館)


住所:106 ChiangMai-Hot Road,Tambon Sop Tiea,Chom Thong District
TEL:053-361231


 バーン・ライ・パイ・ガームは、チェンマイ市内から国道108号線を車で南に2時間ほど行ったところにある、民家を改造して作られたコットンの博物館です。国道の左側に、小さく看板が出ています。その看板のところにゲートがあり、そこから左に入っていくと、両側は素晴らしい竹林。サワサワと揺れる竹林の道は、それはそれは静かで、ただ揺れる竹のこずえのざわめきだけが、耳に心地よく聞こえてきます。京都の嵯峨野の竹林とは趣の違う熱帯らしい太い竹ですが、これはこれでまた趣のある様です。
 竹林を通り抜けると急に視界が開け、立派なチーク材の高床式民家が現れます。“立派な民家”と言っても、バンコクのジム・トンプソン・ハウスとか、ククリットさんの家とは印象が違います。私はこれを見た時、白川郷の合掌造りの家を思い出しました。裕福な農民の家といった雰囲気です。この家が、“PA-DA COTTON TEXTILE MUSEUM”となっており、この家の女主人であったSaeng-daさん(ダーおばさん)の生前の住まいでありました。今は内部を公開しており、民具や機織りの道具、ダーおばさん自身が織った見事なコットンを見ることができます。
 彼女は、第2次大戦後本格的に木綿を織り始め、特殊な黄色い木綿を草木染にして織り、ナチュラルな風合いのパダ・コットンを生み出したのだそうです。華やかで南国らしい目の詰まったホアヒン・コットンとは違い、このパダ・コットンは、ナチュラルで目の荒いものです。色合いは自然でどこまでも優しく、日本の絣をも思わせる柄が多いようです。彼女は、この技術で国からも表彰されたそうですが、今残っている彼女の作品のすごさにドキッとするのは私だけではないでしょう。
 現在、彼女の技術は孫娘さんに引き継がれ、その作品が隣りの家屋で売られていますが、やはり優しい味わいのある布で、“これを買っていって、チェンマイの市内で仕立てさせたらさぞ素敵であろう。”と思いましたが、正直なところ私にとっては結構な値段でしたので断念、小さなストールを買って帰りました。見学と買い物を終えて建物の外に出ると、近くの川面にキラキラと光が輝いており、静けさと豊かな自然、そして伝統工芸の粋とに触れた満足感がさらに胸いっぱいに広がりました。
 ここは、タイ語では「BAAN RAI PAI NGAAM」と言いますが、意味は“美しき竹の農民の家”だそうです。何年も前ですが、テレビや雑誌で特集されているのを見たことがありますので、覚えている方がいらっしゃるかもしれません。私たちが訪れた時には、観光客はいませんでした。でも、人がなかなか出てきてくれなくて、“今日はクローズかな?”とヒヤッとしました。何度も呼んでいるうちに出てきてくれましたが、万事のんびりムードのようです。
 ナイトバザールの喧騒に疲れた時に、たまにはこんなお出かけも楽しいかもしれません。でも、もし商品をお買い求めになるのでしたら、おこづかいをたっぷり目に持っていってくださいね。結構高いですし、クレジットカードは使えません。もっとも、日本にたまに入ってくると法外な値段らしいですから、しかたないのでしょうか。でも、竹林と建物を見るだけでも素晴らしい時間を過ごすことができると思います。

参考文献:「タイ工芸の里紀行」(江本正記著、実業之日本社発行)、BAAN RAI PAI NGAAMのリーフレット
【月の輪さんのレポート。2004年5月】



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