郊外の観光スポット

Queen Sirikit Botanic Garden(シリキット王妃植物園)


場所:チェンマイ北部、メーリムの街から国道1096号線に入って12kmほど行った左手
TEL:053-841234
WEBSITE:http://www.qsbg.org/



チェンマイ北部郊外にあるクイーンシリキット植物園(1) 総理府の管轄下にあるBGO(Botanical Garden Organization)が運営する、チェンマイ北部のメーサー渓谷にある山の中腹をそのまま利用して作られたタイで最初の国際的レベルの植物園。(1)タイの植物に対する基本的知識を集約する、(2)タイ植物の遺伝子や多様性を保護する、(3)タイの植物についての学習や研究を強化することを目的として1993年に開設され、翌1994年「シリキット王妃」の名称使用が認められた。

 チェンマイから国道107号線を北に18kmほど行ったメーリムの街からサムーンへと向かうドーイステープ山系の北側周回道路である国道1096号線に入ると、道はメーサー川に沿った山道となる。ゴルフ場、スネーク・ファーム、蘭園などを過ぎてだんだん山深くなって来るとじきにメーサー・エレファント・キャンプがあり、道路沿いの駐車場にはたくさんの観光バスなどが止まっているが、それを通り過ぎてすぐの左側に植物園はある。
 植物園は、広さが1,000ヘクタールもあるだけでなく山の中腹に作られているため標高差が最低500、最高1,200mと700mもある。そのため、徒歩で園内すべてを見て回るのは不可能で、ほとんどの客は自家用車でやって来てそのまま中に乗り入れている。園内には巡回トラム(大人30THB、子供10THB)も走っているが、時間が特に決まっていない上に遠足の小学生などがいるとそれ専用に使用されてしまったりもしているようなので、ここに来る時は自動車が一番いいだろう。なお、オートバイは園内への乗り入れが認められていない。
 園のゲートの前に車を停めると、係員が近寄って来るので窓を開けて料金(タイID保有大人40THB、タイID非保有大人100THB、タイID保有子供10THB、タイID非保有子供50THB、乗用車乗り入れ料100THB)を支払うと、美しい印刷のチケットともにモノクロコピーのタイ語英語併記のツーリストマップをくれるので、それを頼りに園内を回るとよい。自動車用に1周約5kmの舗装路が作られており、それに沿って全部で10カ所の見どころとウォーキング・コースが地図にはプロットされている。たいていの見どころには大きな、またウォーキング・コースの入口でも数台は車を停めることができるスペースが用意されているので、興味のあるところで車を降りて見学するといいだろう。ソンクラーンや正月などの特別な時期でなければ、園内はとても人が少なく(というか敷地がものすごく広い)静かな雰囲気に包まれているので、特に雨季であれば濃い緑の中を新鮮な空気をいっぱい胸に吸い込みながら森林浴のようなことができて気持ちがよい。

チェンマイ北部郊外にあるクイーンシリキット植物園(2) 園内の最大の見どころは、温室群だろう。2002年8月にオープンし、現在はひときわ大きな熱帯雨林温室をメインに乾燥植物室、蘭&シダ室、水生植室、石灰岩植物室、食虫植物室、サトイモ室、多彩な植物の部屋、薬用植物室、水蓮&蓮の部屋、アナナス類の部屋と全部で11の温室がある。熱帯雨林温室は50m四方に高さ30mほどはあるだろうか、中央には大きな滝のある植物の生えた岩山が作られており、その周囲に滝から流れ落ちた水流とやはり様々な熱帯植物が生えた岩垣の間をぬうように小道がある。道の周囲には見たこともないような植物が数え切れないほどあり、いくら見ていても飽きることがない。人工とはいえ、滝の水が流れ落ちる音も実に気持ちがよい。
 このほかの温室では、やはり蘭の部屋がおもしろい。チェンマイの蘭園には行ったことがないので比較はできないのだが、こちらには世界最大の蘭があるほか常にさまざまな種類の蘭の花が咲き誇っており、温室の入口からの蘭の花が咲き乱れるさまは実に壮観だ。また、食虫植物の部屋には、昔学生の時に教科書や図鑑で見たことのあるものがたくさんあり、「あ~、そういえばこれって本で見たことあるなあ」というヘンな確認ができるほか、指でつつくと葉を閉じる種類の食虫植物があったりして、子供連れの客には特に人気があるようだ。温室群の裏手には、カフェとお土産物屋がある。さらには、園内の一番標高の高いところには自然科学博物館も作られている。
 ウォーキング・コースはどれもかなりの距離とアップダウンがあり、例えばバナナの木の道だと、道沿いにバナナの木が多数植えられており、それぞれの種類には名前や植生などが書かれた説明書きが付けられている、といった感じ。山の中に入り込んでいくので、自動車に乗っているだけでは感じられない森の空気や荘厳な雰囲気を味わうことができる。ぜひ、最低1カ所では車を降りて歩いてみてほしい。
 王妃の名を冠した植物園だけあって、園内の案内や植物の説明は英語併記でかなりしっかりと掲示されており、熱帯の植生を理解するのにとても役立つ。植物好きの人なら、とても1日だけでは満足できないであろうくらいの広さと展示だ。植物園入口の向かい側には、「Botanic Resort」という宿泊施設やキャンプ場もあるようだ。

 チェンマイはいくら南国の地方都市とはいえ、ジャングルのように植物が生い茂っているわけでない。が、車でわずか30~40分のところにこれだけ豊富な自然が残されているというところは、さすがは熱帯だと感じることができるだろう。園内からはドーイステープ山系の山々もところどころに遠く臨むことができ、チェンマイの喧騒に疲れたらぜひ訪れることをお勧めしたいスポットだ。
 営業時間8時半~17時(カフェ、お土産物店も同じ)となっている。
【2015年5月】


植物園の中は歩くことが多いので、いい靴を履きましょう
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