ショッピングスポット & チェンマイみやげ

THE FAMOUS GALLERY(似顔絵ショップ)(店舗)


住所:244B.Basement Of Night Bazaar Changklan Rd.
TEL:053-819162
E-MAIL:the_famous_gallery@hotmail.com



 ナイトバザール中心にある建物(ナコンピン・ナイトバザール)の地下1階、チャーンクラーン通りから入ってすぐのところに似顔絵描きのショップが何軒か並んでいる。自分がチェンマイに行きはじめた1980年代末には、確か別のナイトバザールの建物(現在は取り壊されて、ロッククライミング場などを備えたザ・ピークになっている)に同じようなショップがあったと記憶しているので、歴史はとても古いのだろう。入れ替わりの激しいナイトバザールのショップにあって、場所は変わったとはいえ少なくとも15年以上消えることなく続いている似顔絵描きというビジネス形態はとても珍しい存在であり、リピートトラベラーにとっては、いつ行っても同じようにそこで絵を描いている彼らを見ると、何かホッとするというか、“ああ、またチェンマイに戻って来たんだな”と思える風景のひとつになっているのではないだろうか。
 ここで似顔絵を描いているアーチストたちは、どのような経緯でここで働くようになったのか、またビジネスとしてはどのような魅力があるのか……、そんなことを一度リサーチしてみたいなあ、と以前からずっと考えていたのだが、ひょんなことからナイトバザールで似顔絵描きの店を経営する方と知り合う機会を得、インタビューすることができた。

 今回取材に応じてくださったのは、ナコンピン・ナイトバザールの地下1階に入ってすぐ右手にある「The Famous Gallery」の経営者、パラコーン・ウォンムアンさん。現在29歳で、ひとつ年下の妻サリンヤーさん、お子さんの3人で市の南部、ノーンホーイで暮らしている。

■似顔絵描きになって、ここで店を開くようになった経緯を教えてください。
 自分は、チェンマイ県チャイプラカーン郡(県北部のファーンに近い地域)で生まれ、高校までそこで過ごしました。卒業後、チェンマイに出てきて叔父の家に居候しながら、その叔父から絵を描く技術を13年間にわたって教わりました。叔父は、チェンマイ動物園の近くにある学校で美術を学んでおり、今はこの店の向かいで同じように似顔絵描きショップを経営しています(笑)。
 自分には妹と弟が2人いるのですが、弟の1人は一緒にここで絵を描いており、妹も近々この店で働くことになっています。また、もう一人の弟はまだ15歳で学生なのですが、学校が暇な時にはやはり絵を描く手伝いをしてくれています。
 店は、およそ1年前にタイシルクショップだったところの権利を買い取って、始めました。

■1日の生活パターンはどんなカンジですか?
 朝は、だいたい10時に起床します。朝食はコーヒーだけで済ませることが多く、10時半過ぎにはこの店に向けて家を出ることが多いですね。絵のオーダーを抱えていれば、店に来てすぐに描き始めます。ほかの従業員の絵描きは午後から出てきますが、中には来たり来なかったりというのもいますよ(笑)。
 13時ごろに、近くの店でクエティオ(麺)やカーオソーイなどの昼食を取り、午後もずっと絵を描きます。夕食をだいたい18時に、これも近くの店で取った後は店の営業時間になりますので、お客さんの相手をしたり、手が空けば絵を描いたりして閉店の23時を迎えます。後片付けをしたりして店を閉めた後、24時ごろにワローロット市場に出ているカノムチーンの店などで夜食を取ってから、自宅に戻ります。通勤の足は、もっぱら自家用車です。

■休みとかは取れるんですか?
 原則として店に定休日はありませんし、決まった休みというのは取っていないですね。用事などがあって店を離れなければならない時には、一緒に店で絵を描いている弟にまかせて出かけます。

チェンマイ市内中心部、ナコンピン・ナイトバザールにある似顔絵描きの店、ザフェイマスギャラリーの写真(2)■絵は、どのくらいのペースで描くのですか?描くのが難しい絵や楽しい絵というのはあるのでしょうか?
 絵は、墨を使って描くのがメインですが、注文があれば油絵でもパステル画でも描きます。墨の場合、A4サイズ程度の小さなものなら、月に20枚くらいは描きます。タブロイド版くらいの大きさになると、1枚仕上げるのに1週間くらいかかりますね。描くのが難しいのは人間の顔、描くのが好きなのは老人と象の絵でしょうか。ですから、店に掛けられている売り物の絵は、その2つをモチーフにしたものがどうしても多くなってしまいます。

■絵描きの人にノルマとかはあるんですか?また、こういう仕事だとたくさん注文が入ったり、ぜんぜんなかったりとバランスが取りにくいと思うんですが、その辺はどのようにこなしているのでしょうか?
 ノルマはあります。一人あたり月5枚です。また、どんなに忙しい時でも、依頼のあった仕事は必ず全部受けます。仕事が来たら、店にいる絵描き達に仕事を分けて担当させ、彼らが手いっぱいの時は、残った仕事は全部自分でこなします。そのため、忙しい時には睡眠時間を削らなければならないのが辛いです。

■お客は、やはり外国人が多いのですか?
 タイ人も結構いますよ。大雑把に言って、外国人8割、タイ人2割といったところでしょうか。

■ショップ経営の難しいところ、楽しいことは何ですか?
 一番難しいのは、やはり人間関係ですかね。今、ここでは6人の絵描きを雇っていますが、基本的に彼らは“アーチスト”ですから、普通の会社員や公務員とは価値観も考え方もちょっと違いますので。
 楽しいのは、仕事が終わってみんなと一杯飲むことでしょうか(笑)

■将来の夢を教えてください。
 将来は、絵を描く技術を教える学校を開きたいですね。今、その準備のために土曜日と日曜日にはラチャパット大学(全国主要都市にある、もともとは教員を養成する師範学校)に通って、教えるためのテクニックについて学んでいる最中です。また、時々依頼があって、個人的に絵を教えることもあります。

 最後に写真撮影を、ということになって実際に筆を取ってもらったのだが、それまでのにこやかな表情が一変して真剣なアーチストの表情になったのが、ものすごく印象的であった。
 ちなみに、絵の料金であるが、絵を描く材料(墨か、油絵の具かパステルか)、絵に入れる人数、およびサイズによって異なっており、墨で描いた人物が一人のMサイズ(38*50㎝)のものが1,800B、同条件のLサイズ(56*76㎝)が4,000Bとなっている。もちろん日本への発送も行っており、梱包&発送代はサイズに関わらず300Bである(店内および店の名刺に料金表が明示されている)。



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